「トラウトの最盛期を無駄にしている」 低迷続くエンゼルスを米メディアが辛口評価
輝かしい成績も、ポストシーズンでのプレー機会はたった1度に留まっている
今季、球団新記録となるMLB通算300号本塁打を放ったエンゼルスのマイク・トラウト外野手。メジャー10年目で通算300号の大台に乗せたが、一方でチームはすでにプレーオフ進出の可能性が消滅している。米メディア「ブリーチャー・レポート」では「エンゼルスにはほぼ希望が見えず、またマイク・トラウトの最盛期を無駄にしている」と低迷するチームに対して厳しい見方をしている。
オールスター出場8回、MVP3回、シルバースラッガー賞7回を誇り、2019年には当時北米スポーツ史上最高額となる12年総額4億2650万ドル(約453億円)で契約延長したトラウト。一方で、ポストシーズンではいまだ1度しかプレー機会がない。
エンゼルスは昨オフ、アンソニー・レンドンと7年総額2億4500万ドル(約260億円)の大型契約を結び、ディラン・バンディやフリオ・テヘランといった先発陣を補強。また、シーズン短縮のためプレーオフ進出チームが拡大となったことで、当初ポストシーズン進出の可能性は高いと見られていた。
ところが、蓋を開けてみれば地区首位のアスレチックスに10.5ゲーム差をつけられる大差の4位。記事では「トラウトがプレーオフに出場するためには、ましてやワールドシリーズ制覇となると、ずっと多くの助けが必要になるということが明らかである。それにはオオタニを始め、懸念されることが多くある」と低迷するチームの現状に言及。チームメートの大谷翔平についても「2018年に日本からやって来て、ルースのような二刀流スターとしての期待に応えるという不可能に思えることをした。しかし、そのシーズンでトミー・ジョン手術を受けることになり、今年投手復帰を試みたがすぐに投げられなくなった。波のある打者でもある」と課題を指摘する。
今後、エプラーGMの後任にはトラウトとレンドンを中心にロースターを引き継げるという利点はあるが、球団の金銭とファームの状況から革新的な解決策も求められる。
来年30歳という節目を迎えるトラウトについて、記事では「トラウトは素晴らしいが、最盛期の終わりを迎え始めるかもしれない」、「もちろん、トラウトはワールドシリーズでプレーしたり、制覇したりすることがなくても殿堂入りする。だが、そのチャンスが得られるかどうかは残念ながら彼次第ではない」と周囲の協力の必要性を強調する。プレーオフ進出、そしてワールドシリーズ制覇に、残された時間は多くはない。
(Full-Count編集部)