西武、“天敵”ハムに完敗 森が先発マスクで6連敗も指揮官「いくと決めていた」

西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】
西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】

4番・山川も4タコで打撃不振、先発・高橋光は4回途中5失点KOで7敗目

■日本ハム 5-1 西武(22日・メットライフ)

 主軸の2人が、不振から抜け出し切れない。西武は22日、本拠地メットライフドームでの日本ハム戦に1-5で敗れた。2年連続本塁打王の山川穂高内野手は4打数無安打で打率は.224に。昨季のMVPで首位打者も獲得した森友哉捕手も同じく4タコで.254と不振にあえいでいる。さらに、森がスタメンでマスクをかぶった試合は6連敗となった。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のためのイベント人数制限緩和を受け、観客の上限を5000人から1万人に引き上げた一戦。もちろん今季最多の9471人がつめかけたドームに、ため息がこだました。

 5点ビハインドの6回、日本ハム先発の上沢に対し、栗山の右前適時打で1点を返し、なおも無死一、三塁の好機だったが、4番・山川はナックルカーブを振らされ三振。続く森はフォークを打って投ゴロ併殺打に倒れ、反撃ムードは潰えた。辻発彦監督は試合後、「あそこで2点、3点と取れればよかった」と悔やんだ。

 2日前の20日のオリックス戦では、山川が22号2ラン。途中出場の森も、2点ビハインドの8回2死満塁で走者一掃の逆転二塁打を放った。2人にとって復調のきっかけになると思われたが、試合のなかった21日を挟んで臨んだこの日の結果はむなしかった。

 一方、先発の高橋光成投手は、1回に中田に先制26号2ラン、2回に清水に2号2ランを浴びるなど、今季最短の4回途中で8安打5失点KO。7敗目(5勝)を喫した。今月8日のオリックス戦で8回まで無安打無失点に抑えるなど好投を続けていたが、3試合ぶりに森とバッテリーを組んだこの日は精彩を欠いた。

 辻監督は山川について「苦しんでるね。責任感のあるバッターだから、明日取り返してくれれば」とかばい、森についても「今日は(先発捕手は)森でいくと決めていた。キャッチャーで抑える、抑えないはないわけだから」と語った。

 西武は日本ハムを今季5勝11敗と大の苦手としており、5位低迷の要因のひとつとなっている。いずれにせよ、2年連続リーグ優勝の原動力となった2人に元気が戻らない限り、巻き返しはおぼつかない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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