打撃“オール最下位”でも中日は「嫌な相手」 8年ぶりAクラスへ専門家は先発陣に注文

正捕手の台頭も必要…野口氏はルーキー郡司と高卒2年目石橋に期待

 そして捕手出身の野口氏は、来季以降、優勝を狙えるチームをつくっていくためは、正捕手の台頭も必要になってくると強調する。

「今の中日はまだ正捕手を誰にするか、決めかねているが、捕手がコロコロ変わると上を目指すは難しくなる。捕手を育てるのは何年もかかるし、腰を据えて育てていってほしい」

 今年の中日はこの日の木下拓をはじめ、郡司、加藤、アリエル・マルティネスらがマスクを被っているが、スタメンは日替わりだ。そして野口氏は大卒ルーキーの郡司、高卒2年目の石橋に注目しているという。

「木下が守ると一番落ち着くが、将来を考えたら若い郡司、石橋の2人が争って欲しい。そして、木下をバックアップ捕手や抑え捕手として使えるようになると中日は強くなる。石橋はヘッドコーチの伊東さんも『捕手としていいものを持っている』と言っているし、郡司も大学ジャパンで正捕手だった選手。若い捕手が頑張ってポジションを掴み、向こう何年かは安泰となれば、それはチームの強さになる」

 さらに野口氏は、伊東勤ヘッドコーチ、中村武志バッテリーコーチの2人の指導者を、若手捕手たちがより有効活用していくことが必要だと言う。

「せっかく正捕手だった人が2人もコーチとしているんだから、選手たちはそれを幸せに思って、貪欲に勉強して欲しい」

 野口氏も現役時代、球界屈指の名捕手だった谷繁元信氏(現野球評論家)が正捕手を務めていた時の中日戦は、谷繁氏の頭脳に苦労したという。

「野村さんも『優勝チームに名捕手あり』と言っていたが、本当にそうだと思う。中日も優勝した時には谷繁さんがいたし、あの時は中日と対戦するというよりも谷繁さんと対戦するという感じだった。そういう捕手が出てきて欲しい」

 先発陣の台頭、そして正捕手争い――。バッテリーが強固なものになっていけば、中日の今季のAクラス入り、そして来季以降の優勝争いと、夢も広がっていくはずだ。

(Full-Count編集部)

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