打撃“オール最下位”でも中日は「嫌な相手」 8年ぶりAクラスへ専門家は先発陣に注文

中日・与田剛監督【写真:荒川祐史】
中日・与田剛監督【写真:荒川祐史】

評論家の野口寿浩氏は「大野に続く先発陣の頑張りが必要」と分析

 中日は23日、本拠地でヤクルトに11-5で勝ち、5連勝を飾った。83試合を終えて、38勝40敗5分でリーグ4位。首位巨人には14ゲーム差と大きく水を開けられているが、2位阪神とは2.5差、3位DeNAとは1差と、射程圏内に位置している。7年連続Bクラスからの脱却を目指す中、残り37試合で何が必要なのか――。現役時代にヤクルト、日本ハム、阪神、DeNAで活躍し、2018年まで2年間、ヤクルトでバッテリーコーチを務めた野球評論家の野口寿浩氏は「先発投手の頑張り」だと断言する。

 23日現在、中日のチーム防御率はリーグ4位の3.80。一方、打線は打率.244、46本塁打、290得点、20盗塁といずれもリーグ最下位。だが、ここにきて打線の調子は上向いており、野口氏はエース大野以外の5人の先発陣が試合を作ることが、今後Aクラス入りに向けて必要になってくると説く。

「中継ぎは谷元を含め、祖父江、福、ライデル・マルティネスと、勝ちパターンで投げる4人が安定している。だから先発投手は5、6回までしっかり投げればいい状態。大野雄大は中継ぎを休ませられるから、ほかの5人がどれだけ頑張れるか。福谷は安定してきたが、柳はまだ投げてみないと分からない。去年いなかった松葉がいることはプラスだが、この3人を足してもまだ2人足りない。今年はCSがないので、チームはAクラス入りを目指しつつ、来季を見据えて若い投手を育てていくことも必要。そういう状況の中で、勝野、岡野、梅津、山本らがもっと頑張ってアピールしないといけない」

 打線は現在、大島、高橋が3割を打っており、ビシエドとともにアルモンテも機能し始めた。野口氏は「平田も打ち始めたし、投手次第では、他球団にとって今の中日は嫌な相手。それくらいの充実度はある」と、この日11得点を挙げた中日の打撃陣を評価する。打線、そしてリリーフ陣が結果を残しているだけに、大野に続く先発陣が台頭してこれば、Aクラス入りも現実味を帯びてくるという訳だ。

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