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「投手はまだ早い」阪神エースを生んだ父親の慧眼 医師も感心「今でも珍しい」

投手にとって肩肘は消耗品だという考え方は近年、野球界の常識として広く浸透している。肩肘に過度の負担をかけないためにも、プロはもちろん高校生以下のジュニア世代から球数制限を導入する動きが進んではいるが、まだ始まったばかり。決して十分だとは言えない状況にある。

子どもが本音を言える環境作りを…藪氏「プロでも同じような状況がある」

 子どもたちが少しでも故障なく、大きく成長できるような環境を整えるためには、まず指導者や保護者をはじめ、子どもたちを取り巻く大人の意識改革が必要となりそうだ。古島医師も藪氏も「大人が変わらなければ変わらないし、逆に大人が変われば環境は変わる」と口を揃える。2人が願うのは、子どもたちが自分の意見を臆することなく言える環境整備だ。

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古島医師「私が診た選手の中に、中学の時にボーイズリーグで全国準優勝した子がいました。高校は強豪校に進み、1年生からベンチ入りしたけど、2年生の終わりくらいから肘が痛くなり、結局3年生では一度もベンチに入れなかった。中学で全国準優勝しても、高校3年生でベンチに入れない。早いうちにすごい選手になっても、怪我をして終わってしまう。これは悲劇ですよね」

藪氏「おそらく、投げている本人が『痛い』とか『疲れてきた』とか、はっきり言えるような環境ではなかったんでしょうね。本人が一番良く分かっている。それを言える環境を作れる指導者じゃないとダメですよね」

古島医師「選手が『痛い』って言える環境は、本当に大切です」

藪氏「プロでも同じような状況があります。僕が2011年に阪神で投手コーチをした時、明らかにおかしな投げ方をしている投手に『大丈夫か?』と聞くと『はい』しか言わない。その投げ方じゃ大丈夫じゃないだろうって(笑)。プロになっても選手が『はい』しか言わないんです。だから、聞いたんです。その『はい』は何の『はい』だ? とりあえずの『はい』だろうって。そこから環境を変えるように努力しましたね。自分の意見をしっかり言うようにって」

古島医師「小中学生で怒鳴られながら育つと、大人になってからも『はい』しか言えないんですよね(苦笑)。話の内容は分からなくても、とりあえず『はい』って言っておけばいいと思うんでしょう」

 子どもたちを故障から守るためにも、大人になって自分の意見を言える人間に育つためにも、古島医師は大人たちに聞く耳を持つように訴える。

「自分で自分の体を守れなければ、我慢して限界を超えて怪我を引き起こすことになります。将来のことも考えると、子どもの頃からはっきり自分の意見を主張できる選手に育つべきだと思います。藪さんも仰有っていましたが、今は大人に『いけるか?』と聞かれたら、子どもが『いけません。やめておきます』と言える環境はまだまだ少ない。自分の意見を伝えると同時に、自分で考えて動いたり、練習したりする能力がつくと、個人個人がよりレベルアップするんじゃないかと思います。そういう環境を整えてあげたいですね」

 子どもたちがより大きく羽ばたくためにも、まずは指導者や保護者が成長期の体について理解を深めることが大切だ。古島医師は10月10日から全6回のコースで行うオンラインサロン「開講! 古島アカデミー」第1期をスタート。野球に励む小中学生の指導者・保護者を対象に、子どもたちを怪我から守るための基礎知識を分かりやすくレクチャーする予定となっている。子どもたちが秘める可能性を最大限に発揮させるために何が大切なのか。大人たちはしっかり考えていきたい。

【受講者募集中】
「Full-Count」では、10月10日(土)19時より全6回のコースで行うオンラインサロン「開講! 古島アカデミー」第1期(全6回)をスタートさせます。古島医師を講師にお招きし、野球に励む小中学生の指導者・保護者の皆さんに、子どもたちを怪我から守るための基礎知識を分かりやすくレクチャー。イベント詳細は下記URLをご覧下さい。

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(Full-Count編集部)

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