元中日チェンがロッテVのラストピースに 実績豊富な左腕加入で期待される波及効果は?

投手にとって難しい環境を苦にせず、MLBでもエース格として大活躍

 2012年にオリオールズへと移籍してメジャーリーグへと活躍の場を移したが、チェンは自らの投球で、世界最高峰の舞台でもその実力が通用することを証明していく。MLBでの8年間で記録した成績は、下記の通りだ。

チェン・ウェインのMLBでの年度別成績【表:パ・リーグ インサイト】
チェン・ウェインのMLBでの年度別成績【表:パ・リーグ インサイト】

 オリオールズの本拠地であるオリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズは打者有利の球場として知られるうえ、オリオールズが属するアメリカン・リーグ東地区には、ヤンキースやレッドソックスといったMLBを代表する強豪が在籍。ヤンキー・スタジアム(ヤンキース)、フェンウェイ・パーク(レッドソックス)、ロジャース・センター(ブルージェイズ)といった打者有利の球場も多く、投手にとっては受難の地区と言える。

 そんな中で、チェンはMLBでのデビューシーズンとなった2012年に早くもローテーションに定着し、いきなり12勝を挙げる活躍を見せる。翌2013年は故障の影響で7勝にとどまったものの、2014年にはリーグ最多勝まであと2つに迫る16勝を挙げ、防御率も初めて3点台に乗せる好成績を残した。続く2015年は勝ち星の数こそ減らしたものの、防御率はMLB時代で最も優れた数字を記録。2年続けて、ローテーションの軸として奮闘した。

 オリオールズに在籍した4シーズン全てで130イニング以上を消化し、そのうち2013年を除く3年間は180イニング以上を投げ抜いた。また、この期間内に登板した117試合は全て先発としてのマウンドであり、4年間の通算成績は46勝32敗、防御率3.72。2014年の地区優勝にも主力として貢献するなど、投手にとって難しい環境をものともせず、オリオールズの投手陣にとって欠かすことのできない存在となっていた。

大きな期待とともに新天地へと活躍の場を移したが…

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