元中日チェンがロッテVのラストピースに 実績豊富な左腕加入で期待される波及効果は?

大きな期待とともに新天地へと活躍の場を移したが…

 オリオールズでの大活躍によって、MLBでも有数の先発左腕として評価を高めたチェンは、2015年オフにFAとなってマーリンズに移籍。新たな本拠地となるマーリンズ・パークはオリオールズ時代とは異なり投手有利の球場であることもあり、エース級の活躍を見せた過去2年間からのさらなる成績向上も見込まれていた。

 大きな期待とともに新天地でのプレーを始めたチェン投手だが、その後に待っていたのは苦難の道のりだった。2016年の各種成績はオリオールズ時代を大きく下回り、故障の影響で登板機会も減少。2017年には7回を投げて被安打0のまま、球数の問題で降板するという登板もあるなど、復活の可能性を感じさせる場面もあった。だが、2年続けて故障に悩まされ、前年以上に登板機会を減らす結果となってしまった。

 故障から復帰した2018年にも6つの負け越しを作るなど苦戦は続き、2019年にはついに先発としての登板は一度もなく、リリーフに完全転向。登板数と投球回の差異を見てもわかる通り、イニングをまたいでの投球も少なくはなかった。しかし、防御率は自己ワーストの6点台と投球成績はさらに悪化。そして、シーズンオフにはマーリンズから放出されるかたちとなった。

 2020年にはマリナーズとマイナー契約を結んでいたが、開幕前に自由契約となり、メジャー復帰は叶わず。その後は所属先が決まっていなかったが、先述の通り9月に入ってから千葉ロッテと契約。2011年以来、実に9年ぶりのNPB復帰となった。

各種の指標にも表れる、チェン投手の安定した投球内容

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