阪神・西勇が巨人戦3連勝 元Gの分析家も脱帽「同じコースの出し入れが完璧」

西勇はウィーラーが苦手? 「手元を狂わせるのか、抜けた球が行っていた」

 その西勇も“相性”は覆せなかった。唯一の失点は、8回先頭のウィーラーに浴びた左越え9号ソロ。西勇はオリックス時代、楽天に在籍していたウィーラーと対戦し、4年間で通算38打数13安打、対戦打率.342と打ち込まれていた。三井氏は「本塁打は、ど真ん中に抜けたスライダーを打たれた。ウィーラーには5回の打席でも、抜けたスライダーを打たれ、結果的には中飛だったが、非常に危なかった。苦手意識が手元を狂わせるのか、ウィーラーにだけは抜けた球が行っていた」と首をかしげた。

 三井氏は長年にわたる巨人スコアラー在任中、味方投手から何度も「なぜか、アイツには甘いボールが行ってしまう」と嘆く声を聞かされたという。一方で「松井(秀喜氏)は、プロ初本塁打を放った相手である高津(臣吾氏、現ヤクルト監督)を得意としていて、自分には必ず甘い球が来ると確信しているようだった」とも証言。データを分析し、苦手を克服しようとチームぐるみで対策を練っても、時には相性がそれを超越することがあった。

 巨人が難敵・西勇を攻略するには、ウィーラーを前面に押し出すことが近道ということだろうか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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