どうなる広島・森下vs巨人・戸郷の新人王争い 両者の成績を徹底比較&検証
試合数、勝ち星は一緒も…ほとんどの成績で森下がリード
セ・リーグの新人王争いが、熾烈を極めてきた。広島の森下暢仁投手が10日のヤクルト戦で8勝目を挙げた一方、9勝目を目指して11日の中日戦に先発した巨人の戸郷翔征投手は5敗目を喫して足踏み。勝ち星で並ぶ両者に残されたマウンドは4試合ほど。現時点での成績を徹底比較してみる。
○戸郷翔征(巨人)
15試合8勝5敗、0完封0完投、防御率2.76、勝率.615
84.2回、85奪三振、奪三振率9.04、QS率53.33%
26失点、37四死球、被本塁打10、被打率.224、WHIP1.19
○森下暢仁(広島)
15試合8勝3敗、1完封1完投、防御率2.28、勝率.727
98.2回、104奪三振、奪三振率9.49、QS率73.33%
28失点、33四死球、被本塁打6、被打率.239、WHIP1.17
試合数と勝ち星は同数ながら、ほとんどの数値で森下が上回っている。防御率は2点台前半で、クオリティスタート(6回以上投げ自責点3以下)率でも20%の差をつけて堂々70%を超えている。さらに投球回では森下が規定に到達している一方、戸郷は10イニング弱足りていない。
奪三振や与四死球でも森下が好成績。被打率は戸郷がわずかにいい数値を残している。ただ、いずれもエース級の数値を残しているのは事実。シーズン終盤まで一歩も引かないハイレベルな戦いが続きそうだ。
森下は直近2試合で2連勝。10日のマウンドでは初回に無死満塁の大ピンチを招きながら無失点で切り抜けて見せた。一方の戸郷も11日のマウンドでは白星にこそ恵まれなかったものの、6回を4安打2失点。アクシデントで3回途中で降板した4日の阪神戦を引きずることなく先発としての役目は果たした。
両チームの残り日程を見てみると、通常のローテーションで回ってもあと4試合に先発することが可能。登板間隔を調整すれば、5試合に登板できる可能性も出てくる。セ・リーグはクライマックスシリーズがないため、先を見据えた調整も必要はない。1、2試合乱調すれば一気に形勢が逆転する場合もあるだけに、両者のこれからのマウンドに一層注目が集まる。
(Full-Count編集部)