西武スパンジェンバーグが見せる適応能力 MLBプロスペクトが日本で開花の予感

西武のコーリー・スパンジェンバーグ【写真:荒川祐史】
西武のコーリー・スパンジェンバーグ【写真:荒川祐史】

「プロスペクト」として期待され、MLBでの台頭も早かった

 2020年から西武の一員としてプレーしている、現在29歳のコーリー・スパンジェンバーグ外野手。今シーズンから日本球界に活躍の場を移したが、かつてはパドレスにドラフト1位で指名された経歴を持ち、将来を期待される若手、いわゆる「プロスペクト」と呼称されるうちの一人でもあった。

 23歳でメジャーデビューを果たし、24歳で迎えたシーズンではMLBの舞台で3桁の試合に出場するなど、期待通りに早い段階で台頭を見せていたスパンジェンバーグ。内外野の複数ポジションを守れるユーティリティ性や、2017年に2桁盗塁を記録した俊足といった魅力も持ち合わせていたが、三振の多さも含めて確実性や選球眼に課題を残し、2018年オフにパドレスから放出されるかたちとなってしまった。

 西武に加入した今季も、7月までは打率.250に対して出塁率が.271と、序盤戦においては選球眼に大きな課題を残していた。だが、8月に入ってからは徐々に四球を選ぶ回数が増えていき、それに伴い打率も上昇。8月は月間打率.330、OPS.925、9月も月間打率.284、OPS.951と日本球界の水に慣れてきた気配。

内外野の6ポジションを守れることに加えて、MLBでは意外な経歴も

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