「このまんまじゃ終われない」今季での退団を決めたソフトバンク内川が語った胸の内
若手を起用し育てるチーム方針もあって1軍昇格なし「1打席もチャンスがない」
ソフトバンクの内川聖一内野手が1日、今季限りで退団することを正式に表明した。タマスタ筑後で行われたウエスタン・リーグ最終戦の阪神戦に「3番・一塁」でスタメン出場。試合後に行われた最終戦セレモニーで選手代表として挨拶に立ち「ホークスのユニホームを着るのはこれが最後になります」と明言した。
内川が打席に入るたびに、多くのファンが詰めかけたスタンドから大きな拍手が響いた。初回の第1打席は中直。3回の第2打席は遊ゴロに倒れた。5回の第3打席で四球を選ぶと、代走が送られてベンチへ退いた。試合後のセレモニーでは「個人的なことになりますが、今日でソフトバンクホークスのユニホームを着るのは最後になります」と明らかにした。
今季、開幕前の練習試合で不振に陥り、開幕1軍入りを逃した内川。開幕後は若手を起用し育てるというチーム方針もあって、1軍昇格は一度もなくファーム暮らしが続いた。試合後、報道陣に対応した内川は「今年1軍でやってダメだったらいつでも(辞める)、という気持ちでシーズンに入ったんですけど、1打席もチャンスがないということになってしまいましたので、ちょっとこのまんまじゃ終われないな、というのが正直なところ」と、退団という道を決断した胸の内を語った。
この日が10年間在籍したソフトバンクでのラストゲームになった。試合に臨むにあたっての心境を「正直、2000本目のときに一挙手一投足に注目されて、あと1本が続いたときに似ているなと感じました。緊張させてもらいました」と表現し、その一方で「最後だからという感じで特別何か違う気持ちがあるかというと、何にもなかったですね」とも話していた。