ソフトバンクが内川の退団を正式に発表 三笠GMが会見「心苦しく思っている」
1日のウエスタン・リーグ最終戦の阪神戦後に退団を表明していた
ソフトバンクは2日、内川聖一内野手と来季の選手契約を締結せず今季限りで退団すると正式に発表した。今季1軍出場なしに終わった内川は1日のウエスタン・リーグ最終戦の阪神戦後に今季でソフトバンクから退団すると表明していた。
この日、オンライン会見を行った三笠杉彦GMは「シーズン後半に入って去就の話し合いを持ってきました。あれだけの選手ですから本人の意向を尊重したい、と。昨日、本人もスピーチで皆さんに伝えましたが、現役を続けたいという思いが強いということでしたので、我々としては昨日のウエスタン・リーグ最終戦をもって、今日、契約を更新しない旨を発表したという経緯になります」と説明した。
今季、開幕前の練習試合で不振に陥り、開幕1軍入りを逃した内川。開幕してからは、若手を起用し育てるというチーム方針もあって、1軍昇格は一度もなかった。この1軍のチャンスが一度もなかったことについても三笠GMはコメントした。
「我々は例年、フロントとしていい選手を多く用意して、優勝に向かってもらうことを目指している。その中で自分の思うようにいかない選手が出てくるのは心苦しく思っているところ。内川選手のように長きわたって支えてくれた選手がなかなかチャンスがなかったということについては申し訳ないと思っている。その一方で、起用や昇格は現場の首脳陣がいろんなことで判断されている。こういう考えでやっているという報告をいただいている。首脳陣も出来ればなるべくたくさんの選手を使いたい、優勝を目指す中で、機会がなかった、作れなかったという首脳陣の苦労もあった」
現役最多の通算2171安打を放ってきたヒットメーカーも、2018年は打率.242、2019年は打率.256と結果を残せず。今季はウエスタン・リーグで42試合に出場し、打率.327、1本塁打17打点の結果を残していた。「本人が、今年の状況であったりを考えて、ホークスというよりは、今年で引退するか、現役を続行するか、で他球団でチャレンジしたい、ということになった」と同GM。今後は他球団への移籍を目指し、オファーを待つことになる。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)