前田健太はツインズの「エース」に 地元メディアがCY賞2度の名投手と比較
サイ・ヤング賞の最終候補3人にも選ばれている前田健太
ドジャースから今季ツインズにトレードで移籍し、11試合で6勝1敗、防御率2.70の好成績を残した前田健太投手。ア・リーグのサイ・ヤング賞の最終候補3人に選ばれるほど安定した成績を残し、地元メディアからも今季の働きは高く評価されている。
地元紙「スター・トリビューン」も「今まさにマエダは現代のツインズのエースになろうとしているのか」と題した記事を掲載。ツインズがトレードで前田を獲得した思惑や、それによって得た収穫などを分析している。
若い将来性豊かなブルスター・グラテロル投手らとのトレードでツインズを新天地とした前田。記事では「ファンの多くは、ツインズがこれから大きく伸びる選手を手放し、安定しているが、華々しいとは言えないリターンを得たのではないかと心配していた」と指摘し、当初はこのトレードに対して懐疑的な目が向けられていたとする。
ただ、ツインズ側は前田がドジャースで残してきた細かな数字や指標に着目し、トレードに踏み切った。記事でも「ツインズは、彼の被安打の少なさや三振の多さなど、細かい数字に注目して、マエダが、正しい状況下では、ただローテーションを埋める以上の存在になるという可能性を彼に見出していた」と、ツインズ側の思惑を言及している。
新型コロナウイルスの影響でシーズンが短縮された今季の前田の活躍は知られたところ。圧倒的な投球成績を残し、「スター・トリビューン」でも「彼は、たった60試合の短縮されたシーズンの中でも、ツインズで、これまで眠っていたポテンシャルを開花させた・彼は2023年まで予算にやさしい契約をしているだけでなく、なんと言っても、2020年のシーズンで非常に良い投球をした」と絶賛している。
ツインズの投手がサイ・ヤング賞の最終候補に選ばれたのは、2004年と2006年に同賞を受賞したヨハン・サンタナ投手以来で14年ぶりのこと。2006年のサンタナは19勝6敗、防御率2.77をマークし、最多勝、防御率、奪三振でリーグトップとまさにツインズのエースだった。
記事では、このツインズ伝説のエースと前田を比較。「サンタナが2度のサイ・ヤング賞を取ったことを考えると、マエダは、まだ、彼には近いレベルとは言えないだろう」としつつ「(2020年に)1回の登板で平均6イニング投げたのは、リーグの平均を上回っていて、このことで彼がエースと呼ばれる妨げになることはないだろう」と、現時点でツインズのエースであると認めていた。
(Full-Count編集部)