異例の「取締役GM兼監督」 数字から見る楽天・石井一久監督が解決すべき課題とは?

絶対的守護神の不在、リリーフ陣の脆さで増えた逆転負け

 また先発に転向した松井裕樹投手が苦戦。9月下旬には中継ぎに再び配置転換された。昨季まで守護神を務めていた松井の先発転向に伴い、空位となったクローザーの座も最後まで固まらなかった。

 開幕当初は森原康平が務めて好投していたが、開幕から1か月ほどで調子を落とした。その後は助っ人のアラン・ブセニッツ投手や辛島航投手が任され、シーズンの最後には、再び松井がその座に戻ってきた。

 逆転負けの多さが救援陣の“脆さ”を表す。楽天は逆転勝ち23試合に対して、逆転負けは32試合と負けが9試合多い。Aクラスのソフトバンク、ロッテ、西武は逆転勝ちの方が多く、楽天を含めた下位3球団は逆転負けの方が多くなる。楽天の救援投手の黒星は20。これに対してソフトバンクとロッテは14、西武に至っては8しかない。

 石井GMもこの日の会見で「後ろ(リリーフ)のピッチャーから構築していくのがセオリーではある。僕の(GMとしての)力不足でできなかったから、逆転負けが多かったり、いろんなことが起きた。整備に時間をかけて、来年に臨みたい」と掲げており、救援陣を含めた投手陣の整備は最重要課題となるだろう。

 編成面も司る“全権監督”として船出した石井一久取締役GM兼監督。果たして今後チームをどう改革していくのか。そして、2013年以来のリーグ優勝に導けるか。その手腕に注目だ。

(Full-Count編集部)

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