高卒は華やかだけど…西武ドラ2浜屋が「社会人からでも遅くない」と語るワケ
シーズン中に先発転向「社会人からプロ入りしましたが、全く遅くないと思っています」
「社会人の3年間で身体作りからしっかりと取り組むことができました。会社では仕事もして、電話対応やデータをまとめる簡単な作業をしていました。勉強はできなかったんですけど(笑)。『時間を守る』『挨拶をしっかりする』という基本的なところを学びました。社会人からプロ入りしましたが、全く遅くないと思っています」
ドラフトで指名を受けた時は素直にうれしかったと振り返る。そして、一足先にプロ入りを果たした今井とチームメートになった。
「甲子園であとひとつ勝っていれば今井と対戦していたので、そういう話もしました。今井は直接戦ったわけではないですが『すごくいい球を投げるな』と思っていました。実際に近くで見たら真っ直ぐの威力がすごい。直球で押せるところに、自分にはない魅力を感じます。自分もそんな球を投げたいと思います」
ルーキーイヤーを1軍で過ごし、3勝を挙げた。いい経験をさせてもらったが、制球力に苦しんだところが反省点だという。
「真っ直ぐと変化球をしっかり狙ったところに投げられるようにしたいと思います。修正にはブルペンに入ることが一番ですが、遠投や、サードベースとファーストベースの距離で投げるサードスローをやっています。ボールの軌道を意識して投げることが大切だと思います。ひとつでも楽にストライクが取れれば、投球の幅が広がる。オフでも修正を続けて、バッターを楽に打ち取れるようにしたいです」
中継ぎでスタートしたが、シーズン途中から先発に転向。9月16日の本拠地ロッテ戦で初先発初勝利を挙げた。先発にはこだわりがある。
「中で行けと言われたら中で行くしかないですが、一番は先発です。ピッチャーをやっていて、自分でゲームを作れる先発が一番いいなと思います。今後は、ローテーションの1番手で回れる投手になりたいです」
そう力強く話す21歳の左腕は、先発の柱としてチームを牽引する存在となるため、更なる成長を誓った。
(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)