鷹・栗原&周東は「必ずや日本Sで活躍する」 元コーチが断言する根拠とは?
周東も「CSで精神面の成長がうかがえた」
一方、周東については「CSで精神面の成長がうかがえた」と指摘する森脇氏。言うまでもなく、周東は今季1番打者としてレギュラーに定着し、メジャー記録をも上回る「13試合連続盗塁」の日本記録を樹立。シーズン50盗塁で初めてタイトルも獲得した。CSでは第1戦で4打数無安打。第2戦も第1打席は二ゴロに倒れたが、第2打席で左翼線二塁打を放つと、1点リードで迎えた7回にも右中間を破る適時三塁打で、貴重な追加点をもぎ取った。
森脇氏は「二塁守備では第1戦で、失策こそ記録されなかったが、藤岡の二遊間のゴロをさばいた後の送球がそれて内野安打にしたり、併殺を取れそうなケースで、一塁送球がワンバウンドになり打者走者を生かしてしまうプレーが見られた」と指摘。その上で「周東はシーズン中、2失策した試合中にベンチで涙を見せた。これには賛否両論あるが、CSではきっちりバットで取り返した。そこに、たくましさを感じた」と言う。
昨年の日本シリーズでは、栗原は甲斐、高谷に次ぐ第3捕手の立場で、全4試合にベンチ入りしたものの、出番なしに終わった。周東も代走と守備固めでの出場で、打席は1度だけ(投犠打)だった。森脇氏は「2人がCSで得たものは計り知れない。日本シリーズへ向け、チームにとって大きな上積みになった。一方で、柳田、グラシアル、中村晃ら主軸がしっかりしているので、彼らはそれほど責任を背負い込む必要がない。自分をアピールすることだけに集中して欲しい」と語る。昨年のシリーズでは存在感を示せなかった2人が、2年連続の対戦となった相手の巨人にとってはなんとも不気味だ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)