西武が吉川光夫を獲得したワケ 開幕1か月左投手の先発なし、ドラ1逸材の抽選外し
渡辺久信GM「重要な場面で活躍してくれることを期待しています」
西武は20日、日本ハムの吉川光夫投手を金銭トレードで獲得したと発表した。渡辺久信GMは「ライオンズに必要な左の戦力として吉川投手を獲得することになりました。重要な場面で活躍してくれることを期待しています」とコメントした。
西武の左投手では16年から3年連続2桁勝利など通算73勝を挙げていた菊池雄星が18年オフにマリナーズへ移籍。昨季は榎田大樹が13登板で4勝(3敗)を挙げ、ブルペン陣では小川が55登板、佐野が44登板、野田が23登板した。しかし、今季は深刻な左腕不足だった。
榎田、移籍2年目だった内海哲也はそれぞれ1勝止まり。先発では新人・浜屋将太の8試合登板が最多で3勝(3敗)を挙げたものの、今季25試合目、7月19日の楽天戦の榎田まで左腕の先発がなかった。ブルペン陣では今季38登板、防御率2.10をマークした小川龍也が11月中旬に左肘の手術を受けたばかり。佐野は8登板、野田は3登板にとどまった。
12年に14勝を挙げてMVPに輝いた吉川は中継ぎでの実績も豊富。日本ハム時代の15年まで先発だったが、19年は13試合登板のうち10登板が救援。今季の5登板、防御率3.38は全てリリーフで記録した。
今秋ドラフトでは早大の本格派左腕・早川隆久を1位指名。4球団競合で獲得することはできなかったが、それだけ左投手を欲していた。12年MVP左腕が再び輝きを取り戻し、左投手不足を解消。さらに来季2年ぶりのリーグ優勝に貢献できるか。32歳の活躍に期待したい。
(Full-Count編集部)