連敗スタートの巨人が巻き返すためのキーマンは? 流れを変えるベテラン捕手の存在

「岡本がタイムリーを打って点が入る形が、巨人にとっては1番いい」

 とりわけ「岡本がタイムリーを打って点が入る形が、巨人にとっては1番いい」と付け加えた。岡本は第1戦で徹底した内角攻めにあい、この日も2回先頭の第1打席はフォークを振らされ三振。4回の第2打席も遊ゴロ。6回は第3打席で、真ん中高めの146キロ速球を中前へ運び、今シリーズ初安打をマークしたが、「本来なら、本塁打になっていてもいい球だった。前日のインコース攻めで、少しずつ開きが早くなっている」と野口氏は見た。ソフトバンク側が岡本をマークするのは、それだけチーム全体のムードに与える影響が大きいと見ているから。だからこそ、巨人が劣勢をはね返すには、岡本の打棒爆発が不可欠なのだ。

 第1、第2戦を通して変わらなかった打順の組み替えは、必要ないのだろうか。野口氏は「大幅に打順を変えても、混乱をきたすだけ」とした上で、「捕手を大城から、西武出身でソフトバンクとの対戦経験豊富な炭谷に代え、大城は2試合無安打の亀井の代わりにDHに入れる手はあると思う」と語る。「大城はホークス打線に打ちまくられ、捕手としてへこんでいると思うが、打撃に集中させれば、しぶとさが生きると思う」と説明する。

「1番打者を、左打ちの吉川尚から、右打ちの増田大に代えるのも“あり”かな。増田大は今季チーム最多の23盗塁をマークした俊足に加え、打率も良かった(.297)ですから」とも。ともかく、このまま2年連続でほとんど無抵抗のまま敗退するようでは、巨人ファンは泣くに泣けない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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