「自分も“栗原状態”だった」日本一経験者が語る“シリーズ男”誕生の瞬間とは?

1993年の日本シリーズで活躍した飯田哲也氏【写真:荒川祐史】
1993年の日本シリーズで活躍した飯田哲也氏【写真:荒川祐史】

誰も止められない勢い「レギュラーシーズンと日本シリーズは別物」

 飯田氏の1993年のレギュラーシーズンの打率は.216。だが日本シリーズでは初戦で3打数2安打1打点の活躍をみせると、その後も結果を出し、打順も第3戦からは9番から1番へと昇格。6試合連続安打を放ち、両チーム最高打率となる4割をマークした。守備でも第4戦でセンターから本塁への好返球のバックホームで二塁走者の生還を阻止し、優秀選手に選ばれている。

「93年の時はシーズン中はケガもあり、全然打てていなかった。でも、レギュラーシーズンと日本シリーズは別物。自分も初戦で(適時打を)打てて、そのまま乗っていった。自分も“栗原状態”というか……。栗原と同じような感じだった」

 勢いに乗ってしまえば、誰ももう止められない。シリーズ男はシーズンなどとは“別の人格”が乗り移ることもあるのだ。それだけに、飯田氏は第3戦以降も栗原がソフトバンク打線の鍵を握る存在になると見る。「ここからガクンと調子が落ちることはないだろうし、このままいけば、栗原がこのシリーズのラッキーボーイ的な存在になる」。スタメン出場は初となる大舞台ながら2試合続けて結果を残した24歳。相手のマークが厳しくなる中、本拠地での第3戦目以降もその打棒は火を吹き続けるのか――。栗原のバットに注目だ。

(Full-Count編集部)

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