楽天ドラ1ルーキー小深田、2.2倍増の3300万円でサイン 「いい評価を頂きました」
オフには守備の名手・藤田に弟子入りへ
今季パ・リーグ新人王の有力候補、楽天の小深田大翔内野手が26日、契約更改交渉を行い、2.2倍増(1800万円増)の年俸3300万円でサインした(金額は推定)。
「約倍と…少しです。いい評価を頂きました」
小深田は更改後のオンライン会見では照れくさそうに小さな声で明かした。球団の安部井寛チーム統括本部長は「ショートのポジションを守り、出塁できて守れて走れた。トータルの評価です」と倍増以上の昇給を説明。
大阪ガスからドラフト1位で入団した小深田はルーキーイヤーの今季、7月下旬からスタメン1番に定着。112試合出場でリーグ6位の打率.288、出塁率.364、3本塁打、31打点、チームトップの17盗塁をマークした。右投げ左打ちの背番号「0」は、俊足と巧打が光り、遊撃守備も無難にこなした。
「正直言って、ここまでできるとは思っていなかった。びっくりしています」と言いながらも、「チームトップの盗塁数といっても、失敗の数も多い。来年の課題です。スタートもスライディングの速さもレベルアップしたい」と9個の盗塁死を猛省。来年の目標に「全試合出場」と「30盗塁」を掲げた。
新人王争いは小深田が本命、西武3年目の最速160キロ右腕の平良が54試合登板、防御率1.87、1勝0敗33ホールド1セーブの好成績で対抗と見られている。「新人の時しか取れない賞なので、取れれば1番いい」と言う。
一方、オフには16年目・38歳のベテランでゴールデングラブ賞3回を誇る藤田一也内野手に“弟子入り”し自主トレをともにするという。25歳のルーキーに浮かれたところは一切ない。
また、3年目右腕の寺岡寛治投手は、380万円増の900万円でサイン(金額は推定)。今季は中継ぎで24試合に登板し、プロ初勝利を含め2勝1敗10ホールド、防御率3.15。1年目のオフにいったん戦力外通告を受けたが、育成選手として再契約し、昨年7月に支配下選手に復帰した苦労人だ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)