NTT東日本、補強の笹川が2安打2打点で8強入り 指揮官ズバリ「都を代表する打者」

NTT東日本・笹川晃平【写真:鳥越涼芳】
NTT東日本・笹川晃平【写真:鳥越涼芳】

東京ガスから補強の笹川が先制2点二塁打を含む2安打2打点で打線を引っ張った

 30日に行われた第91回都市対抗野球大会第9日目の第1試合で、NTT東日本がヤマハに11-1で7回コールド勝ち。「5番・右翼」で先発出場した笹川晃平外野手(東京ガスからの補強)が初回に先制の2点適時二塁打を放つなど、猛攻の口火を切る活躍を見せた。

 都市対抗の本選では補強選手がチームの編成に大きく影響を与える。飯塚智広監督が「取れると思っていなかった。余っていてラッキー」と言うのが、東京ガスの笹川だった。走攻守そろった右の強打者として浦和学院高、東洋大でならし、社会人日本代表で4番も任されるなど、その実力は折り紙つき。しかし予選では振るわず、東京ガスは2年連続で本大会出場を逃した。飯塚監督は「高校時代から見ている選手。調子のいい悪いではなく、東京都を代表するバッター」と指名を即決。高校時代からプロ注目選手だった笹川は「自チームは負けたけど、選んでいただいてうれしい。一選手として東京ドームに立ちたい気持ちがあった」と言葉に力を込めた。

 飯塚監督はチームに合流した笹川を「自分の力を信じて」と迎え入れ、「責任を感じなくても結果は出る。気負わずやってくれ」と緊張感をほぐした。「打たなきゃと考えすぎていた」という笹川だが、この日は初回に右翼線への2点適時二塁打を放つなど、本来の打撃を発揮。チームの先制攻撃に大きく貢献し、「ほっとしました」と安堵の表情を浮かべた。

 NTT東日本は他にも、楠研次郎外野手、小林勇登投手を東京ガスから補強。飯塚監督は「普段は打線を固めて戦うタイプだけど、補強の3人が競争を煽ってくれている。おかげで相手に合わせた(様々な)打線が組める。ありがたい」と感謝した。

 チームは2年ぶりの8強進出を果たした。飯塚監督は「(笹川に)まだまだ働いてもらわないと」とニヤリ。発破をかけられた笹川は「チャンスで(走者を)帰したり、長打を打つのが自分の持ち味。チームの流れを作るような仕事をしたい」と次戦以降での貢献を誓った。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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