NTT東が3年ぶり4強進出 西武ドラ2佐々木が大会初登板「優勝して去るのがベスト」
佐々木は1回を投げて無失点「投げられなくて心苦しかった」
1日に東京ドームで行われた第91回都市対抗野球大会第10日目で、NTT東日本が8-0で四国銀行に完封勝ちし、3年ぶりの準決勝進出を決めた。打線が繋がったNTT東日本は4回に一気に4点を奪って相手を突き放した。投げては先発・堀ら4投手の完封リレーで試合を締めた。西武からドラフト2位で指名された佐々木健投手は2番手で登板し、1回無失点だった。
コンディション不良で1回戦、2回戦とベンチ外だった佐々木が今大会初めて登板した。150キロを超える馬力のある投球が持ち味の左腕が投じたこの日の最速は148キロ。1死から中安打で走者を許したが、続く打者を三ゴロ併殺に打ち取り無失点でマウンドを降りた。
試合後、オンライン会見に応じた佐々木は「プロ入り前最後の大会。投げられなくて心苦しかった」と心境を吐露。無失点での復帰登板に「1イニング(マウンドに)立てて、役割を果たせた」と胸をなでおろした。指揮を執る飯塚智広監督も「久しぶりに投げられてホッとしている」と一安心。「球はまだかなという感じ。今日投げれたことが収穫なので、準決勝以降もチャンスがあれば役割のところで投げさせる」と話した。
3試合で許した失点はわずか2点とNTT東日本が誇る鉄壁のの投手陣の安定感は抜群。この日先発し7回無失点と好投した堀や、6年目の沼田、13年目のベテラン大竹を中心に、左右の救援陣も充実している。その一角を担う佐々木は「一戦一戦リレーをつなぐ。与えられたポジションをそれぞれ果たして9回を終わらせようとしていて、与えられた役割を全うできている」と充実感を口にした。
2回戦から決勝まで4連戦という過密日程で、チームの優勝のために佐々木の復活は欠かせない。左腕は「優勝してチームを去るのがベスト。優勝に向かって頑張って行きたい」と意気込んだ。
(安藤かなみ / Kanami Ando)