雪国の環境逆手「ヒグマ打線」でノウハウ確立も… “北の名将”が直面する現実
「2年の秋に勝つには、1年の冬場を完全に仕上げて新年を迎えないと」
駒大岩見沢時代は雪国のハンディを逆手にとって、冬期間は徹底的なウエートトレーニングと打撃練習で強力打線を作り上げた。8回の選抜出場が示すように、秋季大会を得意とし、そのチームづくりは前年の冬から始まっていた。「(高校)2年の秋に勝つには、1年の冬場を完全に仕上げて、レベルを上げて新年を迎えないといけない」と積み上げたノウハウがある。
2014年に誕生したクラーク記念国際は16年夏の甲子園に初出場し、今夏の北北海道大会も優勝するなど夏の大会で高い勝率を誇る一方、秋は全道大会に2回出場していずれも初戦敗退した。昔は得意だった秋の大会で苦戦が続き、3年生が抜けた後の新チームづくりに頭を悩ませている。
「負けるということは、うちはトータル的にできあがっていなかったということ。精神的なものを含めて」。その原因について佐々木監督は身体能力や技術ではなく、精神面にあると見ている。次回は精神面、特に競争意識の変化について取り上げる。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)