燕・村上が青木宣親の“中距離用バット”を使うワケ「打率と周りに言われていたので」
バット職人・名和民夫さんとオンラインライブ対談「バットは去年と変わらない」
ヤクルトの村上宗隆内野手が9日、スポーツ用品製造会社「ミズノテクニクス」のバットクラフトマン、名和民夫さんとオンラインライブで対談し、今季に続いて来季も青木宣親モデルのバットを使用する考えを示した。今季は全120試合で4番を務め、打率.307、28本塁打、86打点。「ポイントは去年と変わらないということです。全く同じ形でいこうかなという感じです。結果が出ているので。変に変えずに来シーズンできればと思います」と語った。
村上は昨季途中から青木と同じ形状のバットを使用している。長さ85センチで重さ880~900グラム。メイプル素材でアベレージヒッター向けのミドルバランス形状だ。グリップ形状は通常より太いのも特長。村上は「去年は打率がリーグ最下位で、『率が』と周りに言われていたので。なんとか率を残して、本塁打、打点も残せるんだというところを見せたかった。その結果として、3割を打てて嬉しく思います」と振り返った。名和さんは「長距離打者はグリップが細いハンマータイプで、遠くに飛ばすタイプ。ヒットの延長線上がホームランと読み取りました」と説明した。
また、多くの選手が使用するバットの重さの重量差は10グラム前後だが、村上は重量差20グラム前後と大きい。投手によって重いバット、軽いバットを使い分けられるため柔軟な打撃が可能だ。「バットは自分の感覚」という村上は「調子と相手の投手で決めてやっています。練習で体の状態や調子が分かってくる。相手投手によって合わせています。周りの状況を見ながらやっています」と明かした。
プロ4年目の来季へ、村上は「1本でも多く本塁打、ヒットを打って、周りの方に喜んでもらえるように努力していきたい。来シーズンは3割、30本、100打点を最低ラインの目標にしたい。チームとして最後に優勝できるように頑張りたいと思います」と意気込んだ。名和さんは「満足しているか非常に心配な部分はありますが、これからも一生懸命いいバットを作り続けていきたいと思います」とエールを送った。