「一気に虜」「いい奴すぎ」 失意の同僚に寄り添う姿…ロッテで見せた澤村の優しさ
まさかのサヨナラ負けの裏で…澤村が新天地で見せた懐の深さ
激動の2020年も残りわずかとなった。ソフトバンクの4年連続日本一で幕を閉じたNPB。120試合制で行われた異例のシーズンを、選手たちは熱いプレーで盛り上げてくれた。Full-Count編集部は涙と感動を呼んだ2020年名場面を独自にピックアップ。今回は、シーズン途中にロッテに移籍した澤村拓一投手が見せた仲間への“心遣い”を振り返る。
10月29日、敵地でのソフトバンク戦。1点リードの9回1死二、三塁の場面で、ロッテはバッテリーエラーで2者を生還させてしまい、まさかの逆転サヨナラ負けを喫した。ボールをはじいた捕手・田村はその場でうずくまって立ち上がれず。その姿に、真っ先に歩み寄ったのが、加入から2か月もたたない澤村だった。
澤村自身もこの日、8回に登板。右肘にアイシングをつけた状態で寄り添い、何やら言葉をかける。田村の体をさするように手を回し、一緒にベンチへと下がった。このシーンに対して、ファンは勝敗を通り越して心揺さぶられた様子。当時、DAZNが公開した動画には「一気に、澤村の虜になった」「澤村いい奴すぎんよ…なんだよ…」「澤村で泣いた」などの声が寄せられていた。
今オフは海外FA権を行使してメジャー挑戦も視野にいれる澤村。結果とともに、ロッテに欠かせないひとりとなったことを証明した瞬間でもあった。