2年連続最下位、今季のオリックスを振り返る 吉田正が首位打者も…【野手編】

鳴り物入りの大砲は苦戦、来日3年目の巨砲はさらなる存在感

 2019年シーズン限りでロメロ、マレーロが退団したが、新たにジョーンズとロドリゲスを迎え入れて戦力を整えた。しかし、ロドリゲスは打率.218、6本塁打と振るわず、ジョーンズも開幕前の期待感とはやや外れた成績に終わった。

 昨季オフ、MLB通算282本塁打の実績を掲げて入団したジョーンズは、開幕から27試合連続で4番として先発するも、打率.240、4本塁打となかなか状態が上向かず。以降も8月中旬までは4番を中心に起用されたが、シーズン後半にはその座を吉田正やモヤへ明け渡すこととなった。

 シーズンを通しての成績は打率.258、12本塁打43打点。途中に腰痛での登録抹消を挟み、10月半ばには下半身のコンディション不良で帰国したことを踏まえても物足りない数字となった。来季は2年契約の最終年。軽いスイングで本拠地・京セラドームの5階席に運んだ3号弾など、随所に桁違いのパワーを見せつけただけに、さらなる活躍に期待したいところだ。

 ジョーンズ、そしてロドリゲスと新加入組が振るわない中、入れ替わるように出場機会を増やしたのがモヤだった。昨季途中に中日から加入、自己最多の10本塁打を記録した長距離砲だったが、今季は開幕から外国人枠の関係で出場機会が限られ、1軍初出場は7月31日となった。

 その後も8月10日に1軍登録を抹消されてひと月をファームで過ごした。しかし、9月半ばに1軍復帰すると、2戦目の西武戦で今季初本塁打を記録し、以降は再びスタメンの地位を勝ち取る。昨季よりも出場機会が限られた中で、キャリアハイとなる12本塁打、チーム4位の38打点と打線の中心で躍動した。2メートルを超える長身に加え、今季は帽子からはみ出るほどのアフロヘアでも存在感を示した。シーズンを通しての活躍が見られれば、大きな戦力となることは間違いない。

 今季は2人の新外国人選手が加わったオリックス打線だったが、シーズン終盤はやはり日本球界での経験が豊富なモヤの活躍が目立った。来季、2年目を迎えるジョーンズがどのような打撃を見せてくれるか。そして、フル出場したモヤがどのような成績を残すのか。まだまだ伸びしろのありそうな2人の活躍が、チーム浮沈のカギを握りそうだ。

レギュラー争い途上の内野陣、抜け出すのは誰か

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY