3連覇逃した西武 中継ぎに160キロ右腕が2人、必勝リレーを確立するも…【投手編】

新人王・平良海馬は「直球良し・変化球良し・対鷹良し」の三拍子

 54試合、33ホールド、防御率1.87。この成績を見ると、平良海馬投手が昨季プロ初登板を果たした高卒3年目の投手であることを忘れてしまいそうになる。昨季「超新星」としてシーズン中盤に現れた右腕は、あっという間にブルペンには欠かせない存在となった。今季は、持ち味の弾丸のような速球で球団日本人史上最速の160キロを計測。さらに直球だけでなく、シーズン中盤からは打者が思わずのけぞるような大きなスライダーなど変化球の精度も向上。楽天・小深田とのデットヒートを制し、西武では2017年の源田以来となる新人王を受賞した。

 順位争いが激化する終盤の9月、10月には、いずれも月間防御率0点台と百点満点の投球を継続した。今季のパ・リーグ王者のソフトバンクとの相性も良く、9試合で防御率0.00、さらに被打率は驚異の.000を記録しており、上位チーム相手でもその実力は全く変わることがなかった。来季もソフトバンクとの激戦は必至であるだけに、このイメージを維持したいところだ。

 守護神・増田達至投手は今季も安定感抜群だった。持ち味である空振りの取れる直球と、切れ味鋭い高速スライダーを武器に、48試合で防御率2.02、33セーブを挙げて自身初の最多セーブのタイトルを獲得。また、11月3日の日本ハム戦では、豊田コーチの持つ球団セーブ記録を更新。球団史にもその名を刻むことになった。

 平良と同様に増田もソフトバンクに対する相性がパ・リーグ5球団の対戦成績で最も優れており、9試合で防御率1.00、7つのセーブを記録している。試合を締めくくる重圧の中で48試合に登板し、1つも黒星を喫することなくシーズンを終えたことが何よりもその安定感を示している。12月4日にFA権を行使した上でチームに残留することを発表。獅子の守護神が、来季も9回のマウンドへ向かう。

昨季81登板の平井克典はプロ初先発も、勝利の方程式を支えた救援陣

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