3連覇逃した西武 中継ぎに160キロ右腕が2人、必勝リレーを確立するも…【投手編】
浜屋将太、與座海人のフルシーズンの活躍に期待、そして待たれる「背番号11」の復調
救援陣が活躍を見せた一方で、先発の防御率は依然として4点台が続く状況だ。来季の浮上のためには、高橋光成、松本航に続くローテーションの柱となる投手が不可欠と言えよう。そこで最後に、来季に向けて期待を寄せる投手について取り上げたい。
まずは、同級生の今井達也投手と浜屋将太投手の2人だ。今井は今季の練習試合で自己最速の155キロをマークしたものの、開幕後は制球難に苦しんだ。試合ごとにフォーム修正を繰り返し、一時はリリーフとしてもマウンドに立ったが、61回2/3で与四死球57と改善されず。それでも常時150キロを計測する直球と、切れ味抜群のチェンジアップからも分かるように、潜在能力の高さは言うまでもない。
一方の浜屋は、9月16日のロッテ戦でプロ初先発初勝利を記録すると、それ以降はローテーションに定着し、ルーキーながら3勝を挙げた。ただ、防御率4.95とまだまだ改善の余地はある。貴重なサウスポーの先発として、来季は開幕からの活躍に期待したいところだ。
サブマリンの與座海人投手は、トミー・ジョン手術を乗り越え、今季から支配下登録となると、オープン戦で好投してローテーション入り。開幕当初は好投しながらも結果がついてこなかったが、7月23日のロッテ戦でプロ初勝利を挙げた。ただ、夏場以降は調子を落とし、登録抹消以降は再昇格はならずに2勝止まり。下手投げの選手は希少な存在ではあるが、パ・リーグにはソフトバンク・高橋礼や、楽天・牧田など実績のある選手の活躍も目立つ。與座も、再び先発ローテーションの定着を目指して欲しい。
こうした若手の先発投手に加えて、チームには榎田大樹投手や、今季移籍後初勝利を挙げた内海哲也投手などのベテラン先発陣も控えている。さらには、今季悔しい投球が続いたニールの巻き返しにも当然ながら注目だ。来季は若手、中堅、ベテラン、そして助っ人と、個性豊かな投手が1人でも多く活躍する見応えのある投手陣に期待したい。
(「パ・リーグ インサイト」吉田貴)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)