ダルビッシュの剛速球は「浮き上がる」 MLB公式が“もっと見たいエグイ球”に選出
空振り率42.3%、ホップ成分は平均から+6.35センチに上昇
昨季はカブスで日本人初の最多勝に輝き、今オフに電撃トレードでパドレスに移籍したダルビッシュ有投手。MLB公式サイトでは「2021年にもっと見たい13のエグイ球」に、その最多勝右腕のフォーシームを選出。「浮き上がる」剛速球の凄みにあらためて注目している。
ダルビッシュの速球について「空振り率42.3%」を重要な数字として挙げ「ダルビッシュのフォーシームはただ綺麗なだけではない」とその威力と魅力を説明。「今や彼はそのポテンシャルを最大限に引き出している。ダルビッシュは今までも常に優秀なフォーシームのスピンレートを記録していたが、2020年になって初めて、高いフォーシーム回転と聞いて連想するような、第一級の空振りを奪える『浮き上がる』速球にまで進化させた」と絶賛している。
さらに、昨季ダルビッシュの速球は94.1マイル(約151.4キロ)から95.9マイル(約154.3キロ)に上がっただけでなく「ついに彼のスピンを浮き上がる動きに変換させた」と強調。「ダルビッシュは回転効率を72%から87%に高め、平均から+1.0インチ(約2.54センチ)上だったホップ成分を平均から+2.5インチ(約6.35センチ)上にまで高め、そして彼の空振り率は29%から42%まで上昇した」と詳細に分析した。
一方で、昨季はこのフォーシームを15%しか投げていない点にも言及。「私たちはパドレスでのデビューシーズンで、ダルビッシュがさらに多くの剛速球を見せてくれることを期待している」とまとめている。新天地でも、その剛速球はうなりをあげてくれそうだ。