コールやバーランダーらMLB屈指の投手が禁止の滑り止め使用か 解雇の元職員が証言
解雇不当で告訴、裁判でコールとのメッセージやりとりを提出
滑り止めとしてボールに使用する禁止物質を提供したとされたエンゼルス元職員の解雇を巡り、元職員が禁止物質を使用した選手の名前を挙げたと、ロサンゼルス地元紙「LAタイムズ」が報じている。
エンゼルスは昨年3月、当時ビジターのクラブハウスマネージャーを務めていたブライアン・ハーキンズ氏を解雇。その処分が名誉毀損にあたるとして、ハーキンズ氏は昨年8月にエンゼルスとMLBを相手取りオレンジ郡上位裁判所に告訴していた。一方、被告側は昨年11月に告訴の却下を求める申し立てを提出していた。
同紙によると今月7日(日本時間8日)、ハーキンズ氏の弁護人が、ヤンキースのゲリット・コールとのテキストメッセージでのやり取りを証拠として裁判所に提出。外来物質の使用を厳重に取り締まる野球界の活動の「公衆のスケープゴート」にされたとの趣旨を主張しているという。
そのメッセージは2019年1月17日に、当時アストロズに在籍していたコールから送信されたとされ「ゲリット・コールだ。この粘着性の状況で私を助けてもらえないかと思っていたんだ」「私たちは5月まであなたに会わないが、4月に寒い場所でのロードゲームがあるんだ。去年持っていたやつは寒くなってくると行き詰るんだ」などと記されていた。
さらに提出された申立書では、ハーキンズ氏は自身が配合したロジンと松ヤニの混合物を多くのエンゼルスの選手が使っていたとも主張。さらに他球団ではコールのほか、通算226勝を挙げているアストロズのジャスティン・バーランダーやサイ・ヤング賞に3度輝いているナショナルズのマックス・シャーザー、元マリナーズのフェリックス・ヘルナンデス、レンジャーズからFAとなっているコーリー・クルーバー、カージナルスからFAとなっているアダム・ウェインライトの名前を挙げている。
ハーキンズ氏側は、アストロズのサイン盗み問題に揺れていたMLBは他の“スキャンダル”を抱えたくなかったため、ハーキンズ氏ひとりに責任を押し付けたと主張。解雇したエンゼルスの広報担当者はコメントを控えるとしている。
(Full-Count編集部)