薬物疑惑のボンズ氏は来年も殿堂入り厳しい? 米メディア「支援するのは難しい」
「品格、スポーツマンシップの基準を満たしているとは感じていない」
2021年度の米国野球殿堂入りは2013年以来、8年ぶりに該当者なしという結果に終わった。米メディアは早くも来年の殿堂入りを予想し歴代1位の762本塁打を誇るバリー・ボンズ氏、通算354勝で7回のサイ・ヤング賞を受賞したロジャー・クレメンス氏について「支援するのは難しい」と否定的な意見を述べている。
殿堂入りは、全米野球記者協会による投票で75%以上の得票が条件となっているが、今年は最多得票がカート・シリング氏の71.1%、次いでボンズ氏の61.8%、クレメンス氏が61.6%の得票率となり殿堂入りを逃す結果となった。
米紙「マーキュリーニュース」は75%の票を得られなかったボンズ氏について「メジャーリーグの最多本塁打記録保持者への支援は年々増えてはいるものの遥かに少ない」と指摘し、その理由については禁止薬物が“黙認”された時代に残した成績であることを言及した。
運動能力強化薬物のPEDを使用した疑いのあるボンズ氏やクレメンス氏に多くの投票者は「支援するのは難しい。なぜなら彼らは、ボンズらが殿堂入りするために求められる品格、スポーツマンシップの基準を満たしているとは感じていないからだ」と、得票が集まらない理由を説明。
薬物使用については多くの反対派が存在しているのが現状。“史上最高の二塁手”としてレッズなどで活躍しシーズンMVPに2度輝き1990年に米殿堂入りを果たしジョー・モーガン氏も2017年に投票権を持つ記者に対して手紙を送り、ステロイド使用者には投票しないよう求めていた。
一方で球界史で最も偉大な人物の1人であるウィリー・メイズ氏は、2018年にボンズの背番号「25」が永久欠番になった時の式典で「栄誉を手にしてほしい」とも語っている。ステロイド全盛期の時代を生き抜いた名選手たちは殿堂入りを手にすることができるのだろうか。
(Full-Count編集部)