元阪神・林威助氏「曖昧な規則ある」 台湾プロ野球、新コミッショナーの課題

今季の台湾プロ野球は1球団増、13年ぶりに5球団以上で開催

 CPBLは2008年に2球団が解散したのち、4球団で1軍公式戦が行われてきたが、呉・前コミッショナーの尽力もあり、2019年に味全ドラゴンズがリーグ復帰を発表。味全は昨シーズンから2軍に参入し、今季CPBLは13年ぶりに5球団以上で1軍公式戦が行われる。しかし、球団数が奇数だと日程が組みづらいうえ、ファンからは6球団目誕生を期待する声が根強い。そして、前述の通り、蔡コミッショナーも税制優遇措置などにより企業参入を促したいとしている。

 第6の球団については、国際大会開催も可能な澄清胡球場を有する南部の高雄市政府が、複数の地元企業による共同経営というかたちで、同棒球場を本拠地とする球団設立構想を打ち出している。これに対して、蔡コミッショナーは、高雄に新球団が誕生することを期待しつつ、高雄市側にも、企業参入を促すための具体的な動きを求めている。

 蔡コミッショナーは、メディアのインタビューに対し、友人から推薦された1社を含め、企業4社を候補として考えていると答えたほか、27日に出演したラジオ番組では、消費者と直接接する小売業をターゲットとしている、と明らかにした。蔡コミッショナーは、新型コロナウイルスの影響に加え、加盟金など参入へのハードルの高さもあり、今年中に話がまとまるかどうかはわからないとしたものの、球団経営のための環境の改善、参入意欲を高めるための各種取り組みを行い、第6の球団誕生に向けて全力で努力していくと述べた。

 今シーズンの台湾プロ野球は味全ドラゴンズの1軍参入に加え、中信兄弟の林威助・新監督の就任、そして陳冠宇(元ロッテ)ら「大物帰国組」のドラフト会議参加表明など、多くの話題がある。昨年同様、政府が「先手先手」の取り組みによってコロナを抑え込み、リーグも万全の感染防止対策を行うことで、新体制の下、ペナントレースが盛り上がりをみせ、6球団目誕生への機運が高まることを期待したい。

(「パ・リーグ インサイト」駒田英)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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