なぜ松中信彦臨時コーチを招聘したのか? ロッテ井口監督が独白「僕も同じ意見」
優勝するには「選手を変える前に、コーチも変わらなければいけない」
昨年の課題の1つは打線でしたし、日本人の長距離打者がほしいところ。特にマリーンズは左打者が多いので、平成唯一の3冠王でもある松中さんからいろいろ学んでもらいたいですね。ボールのスピンの掛け方や下半身の使い方など、長距離打者には長距離打者なりの打ち方がある。バッティングで一番大事なのは下半身の使い方だという点では、僕も松中さんも同じ意見。いい打者はみんな下半身を使って打っています。練習方法も含め、最終的には選手がチョイスするわけですが、いろいろな選択肢を与えていければと思います。
森脇コーチに関しては、選手はもちろん、コーチ陣の指導もしてほしいという想いがあります。選手を変える前に、コーチも変わらなければいけないし、学ばなければいけない。森脇コーチは監督まで経験なさった方。作戦面でも勝つためにもっとやるべきことはあるはずですから、僕自身もいろいろ勉強したいと思います。妥協を許さない方なので、選手は練習量もかなりハードになるでしょう。ただ、チームがここからもうひと伸びするためには、必要なコーチです。
キャンプでは、チーム内の競争に期待しています。とにかく昨年はレギュラーを獲れるような成績を残した選手は1人もいない。まずはチーム内でしっかり競争しないと。特に今回の1軍キャンプは若手が中心なので、中堅・ベテランが合流する前が勝負。ポジションを勝ち取る意識で日々過ごしてもらいたいと思います。
今年は勝負の年だと思っています。もちろん、連覇しているホークスがいて、田中将大投手が加わった楽天がいる。西武打線も復活を狙うでしょうし、日本ハム、オリックスも手強い。だからこそ、やるべきことをしっかりやって、5チームの上を目指していきたいと思います。
この3年で選手も成長し、CSや優勝争いができるようになったのだから、次に目指すのは頂点しかない。僕自身、常に優勝争いをするチームを作る約束をして監督をやらせてもらっているわけですから、そこはビジョン通り、目指していきます。期待していて下さい。
(佐藤直子 / Naoko Sato)