残り1枠の最有力は2年目右腕…12球団屈指の先発陣、楽天の開幕ローテ独自予想
ドラフト1位ルーキー早川も新人離れした制球力で2桁勝利有望
今月26日のシーズン開幕まで1か月を切り、各球団の戦力状況が明らかになりつつある。主力は調整の最終段階に入り、開幕1軍入りを目指す選手はアピールのラストスパートを迎える。チームの開幕ダッシュに向け、重要になってくるのが先発投手の開幕ローテーション。オープン戦での結果次第で状況は変わるが、現時点での各球団の6枚を占ってみたい。今回は、田中将大投手の復帰などで8年ぶりのリーグ優勝が現実味を帯びている楽天を取り上げる。
○開幕ローテ予想(昨季成績、田中将はMLB)
涌井秀章(20試合11勝4敗、防御率3.60)
田中将大(10試合3勝3敗、防御率3.74)
岸孝之(11試合7勝0敗、防御率3.71)
則本昂大(18試合5勝7敗、防御率3.96)
早川隆久(新人)
瀧中瞭太(8試合2勝1敗、防御率3.40)
12球団屈指の強力な陣容が並んだ。今季から現場の指揮も執る石井一久GM兼監督は、開幕投手に涌井を指名。「昨年チームに1番貢献したピッチャーなので」とチームで唯1人規定投球回数を突破する130イニングを投げ、最多勝を獲得した成績を評価した。
もっとも、田中将、岸、則本昂にしても、開幕投手を務めても全くおかしくない実績と順調な調整ぶりだ。田中将は久しぶりの日本のマウンド、ボールなどに徐々に順応しつつある。若手へ積極的にアドバイスを送り、早くも投手陣の精神的支柱といった雰囲気を醸し出している。37歳岸の仕上がりも早い。ここ2年いずれも5勝止まりの則本昂も、キャンプ、練習試合で好調な滑り出しを見せている。
さらに、4球団競合の末に獲得したドラフト1位ルーキーの早川も、新人離れした制球力を披露。開幕へ向けて最速155キロのストレート、多彩な変化球の切れが増してくれば目標の2桁勝利はそれほど難しい数字ではなさそうだ。
以上の5人は、故障がない限り開幕ローテに名を連ねるのは間違いない。残された枠はわずか「1」。その筆頭格は2年目の瀧中だ。昨年9月19日に1軍昇格後、8試合に先発して2勝。速球とカーブを中心に緩急をつけた投球に安定感があり、石井監督は「6回3失点で帰ってこられる投手」と評価している。13年目の左腕・辛島航、昨季途中に巨人から移籍した高田萌生、ドラフト3位の左腕・藤井聖らも生き残りを賭ける。ドラフト2位の高田孝一、4位の内間拓馬も大学時代の先発経験は豊富だが、最初は中継ぎとして開幕1軍を目指すことになりそうだ。
(Full-Count編集部)