【eBASEBALL】ソフトバンクがDeNA破り日本一 森本稀哲氏が見た“リアル野球”との共通点
「SMBC e日本シリーズ」でDeNAに2連勝、真中満氏も見守る
日本野球機構(NPB)とコナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)が共催するプロ野球eスポーツリーグ「eBASEBALL プロリーグ」SMBC e日本シリーズが6日、オンラインで行われ、パ・リーグ代表のソフトバンクとセ・リーグ代表のDeNAが対戦。ソフトバンクが2連勝で初の日本一に輝いた。
ソフトバンクはシーズンを通じてチームをけん引してきた主将・加賀谷が体調不良で欠場するハプニングもあったが、実力ではねのけた。初戦、1点ビハインドの2回裏に原が先発・千賀で適時打を放って勝ち越すと、その後も効果的に得点を重ね8-5で勝利。日本一に王手をかけた2試合目は、DeNAの2番手で登場したルーキー・辻の猛攻もあり一時逆転を許したが、その後は大上、平山の盤石な試合運びで白星を譲らず、2連勝で悲願の日本一を達成した。
解説者として試合を見守った「eBASEBALL プロリーグ」応援監督の真中満氏と森本稀哲氏は大会終了後に報道陣のオンライン取材に対応。リーグ創設から大会に携わる真中氏は「コロナの関係で日程が難しかったが、無事に大会が成り立って非常によかった」と安堵の表情を浮かべた。
森本氏は「eスポーツは本当の野球ではないけど、(プレーする際に)目や指を動かすのは自分。リアルの野球とすごく近いと感じる」と感心しきり。その中でも、森本氏が注目したのは2試合目。後がないDeNAが4回に本塁打などで一気に3点を奪って逆転に成功するも、その直後に4点を失って試合をひっくり返され、そのまま試合の流れを手放してしまった場面だ。
「DeNAは焦りが出る中で『何とかしたい』というところで一定のテンポになり、なぜか相手のリズムにはまってしまう」と試合の流れを分析。「実際の投手でもその感覚はすごく似ている。知らず知らず、焦りなどの感情が指に伝わってしまう。それと同じ波長に見える」と分析し、リアル野球との共通点について語った。
「今年はルーキーや若い選手の活躍が目立った」と大会を振り返った真中氏は「新たにリーグに参加して通用する選手もいるので、まだ参加していない皆にもチャンスがある」と新規プレイヤーの参入も呼び掛けていた。
(安藤かなみ / Kanami Ando)