「パワーでは勝てない」 澤村拓一が合流1週間で体感したメジャーと求める“変身”
チーム合流から1週間が経過「100マイルの球をこの時期に当たり前のように…」
レッドソックスの澤村拓一投手は9日(日本時間10日)、フロリダ州フォートマイヤーズで行われたスプリングトレーニングで実戦形式の投球練習「ライブBP」を初めて行った。フォーシームに高速スプリット、スライダーを交ぜ、打者4人から3奪三振。守護神候補と期待される右腕がオープン戦デビューへ順調な仕上がりを見せた。練習後の会見では日米での心境の変化なども打ち明けた。
澤村はビザ取得のためキャンプインに間に合わず。現地入り後もPCR検査、36時間の自主隔離で個別調整となり、チームに合流したのは2日(同3日)だった。異国の地でのプレーは、やはり刺激たっぷりだったようだ。この日は2018年世界一に大きく貢献したイオバルティもライブBPで登板していた。
「メジャーリーグでも代表するピッチャーなわけで。同じタイミングで投げていて、彼はもう98、99、100マイルのボールをこの時期に当たり前のようにずっと投げている。日本で球が速い部類ではありましたけど、メジャーリーグで勝ち残っていくためには、そのパワーの部分に関して言えば、こちらでは1位というか、勝つことはできないなという風に感じています」
昨季はロッテ移籍後に自己最速159キロと高速スプリットで躍動。ストイックな筋トレで作り上げた肉体を駆使した、パワー投手の印象が強い。「自分の軸となるボールはやっぱりストレートとスプリット。その軸は絶対にずらさないです。そこにプラスアルファでツーシーム、カットボール、スライダー。そのコンビネーションはどんどん使っていきますけれども、パワーと言う部分に関しては日本人がこちらに来て。勝ち負けではないですけれど、なんかこう秀でることが難しいかなと感じています」。新天地では投球にスパイスを加えるつもりのようだ。
次回は今週末に予定されるオープン戦での登板となる。「まだまだもっと状態を上げないといけないと自覚しています。今日は今日で、そんなに荒れることなく投げられたんで、今日に関しては思い通りかなと思いました。もっとこうしたいな、ああしたいなという気持ちはありますけれど、今日は今日でやるべきことはやったんじゃないかなと思います」と満足げに話した。憧れのメジャー舞台で、澤村がどのような変貌を見せるのか。
(Full-Count編集部)