「テレビ、スマホ見ません」練習大好き宮崎商主将、監督が語るプロ選手との共通点

宮崎商・中村碧人主将【写真:編集部】
宮崎商・中村碧人主将【写真:編集部】

初戦で好投手・達を擁する天理と対戦「ストレートを打ってみたい」

 中村の朝は早い。朝5時に起床し、6時には家を出る。「教員より早く学校に来るんですよ」と指揮官が笑うように、学校に到着するのは教員、生徒含めて一番乗りだ。授業が始まるまでの朝練習でこの冬に強化したのが、課題の走力だった。30メートルほど続く上り坂を一気に駆け上がる坂道ダッシュ。それを全力で毎朝15本走り続けた。

 たった一人で、全体練習が終わる午後8時以降はコーチと共に10メートルの距離を5回ほどを切り返して走るメニューを繰り返した。午後9時過ぎまで練習し、帰宅するのは10時すぎ。就寝時刻は10時半~11時の間といい「帰ったら風呂入ってご飯食べてすぐに寝ます。テレビをみたり、スマホを触ったりもしないし、周りの友達が遊んでいても気になりません。練習が一番好きなので」。まさに練習の虫である。

 初戦の相手は天理。プロ注目右腕・達孝太投手と相対することを心待ちにしているといい、「ワクワクしていますね~楽しみです。あのストレートを打ってみたいです」チームを引っ張る立場としても「全国の強いチームは試合中や試合前にどんな取り組みをしているのか見てみたいです」と、出場して勝利にこだわるのはもちろん、たくさんの学びを得たいと意気込んでいる。

「市立和歌山の小園(健太)君と大阪桐蔭の松浦(慶斗)君、関戸(康介)君。プロ注目選手のレベルを感じてみたいし、自分もプロにいくならそのレベルの投手を打たないといけない」。中村にとって夢へ近づく大会がいよいよ始まる。

(市川いずみ / Izumi Ichikawa)

市川いずみ(いちかわ・いずみ) 京都府出身のフリーアナウンサー、関西大学卒。山口朝日放送アナウンサー時代には高校野球の実況も担当し、最優秀新人賞を受賞。学生時代はソフトボールで全国大会出場の経歴を持つ。

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