東海大相模が「羨ましかった」 系列校同士の“独特事情”に宿る菅生のライバル心
近年では、有望株のスカウティングをめぐってもライバル関係にある両校
第93回選抜高校野球大会は24日、第1試合で東海大菅生が4-3で聖カタリナ学園に勝ち、2回戦に駒を進めた。大会2日目には東海大相模が東海大甲府との選抜初となる“東海大対決”を制すなど、今春は東海大系列の強豪校が3校登場。悲願の選抜初勝利を果たしたチーム内には、“打倒相模”の機運も盛り上がっている。
東海大菅生は2回、6番・鈴木悠平外野手の今大会第1号となるソロで先制。続く3回には3番・千田光一郎投手の2ランでリードを広げた。9回にはこの回からマウンドに上がった千田がつかまり1点差まで詰め寄られるも、土壇場を抑えて逃げ切った。
東海大系列をリードする東海大相模の存在が刺激となっていた。東西東京大会を制した昨夏も、ナインの多くは甲子園での招待試合をチェック。大会屈指の好カードと言われた大阪桐蔭-東海大相模戦に、栄塁唯主将も大会前「羨ましかった。東海大といえば菅生と言われるようになりたい」と漏らしていた。
近年では、有望株のスカウティングをめぐってもライバル関係にある両校。試合後には若林監督も「(東海大甲府の)村中監督も僕も相模の出身。母校と戦いたいという思いはどこかではある。どうしても系列校のなかで相模が本校というか、主流との見方がありますから」と認めつつ「でも、だからこそ門馬監督が一番プレッシャーに感じてるんじゃないですか。勝つことを宿命づけられていますから。だから太っちゃうんじゃないかな」と“挑発”を飛ばす。
「人生で1回は甲子園で相模とやりたい。でも初戦は嫌ですね」と語った若林監督。記念すべき選抜1勝を果たした今大会、その機会はめぐってくるか。
(佐藤佑輔 / Yusuke Sato)