平均158キロ剛速球は昨季から8キロ増 大谷翔平が二刀流復活へ見せる投球の進化

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

初登板で記録したフォーシームの平均157.9キロ、2449回転はキャリア最高

 エンゼルスの大谷翔平投手が二刀流復活へ好スタートを切った。4日(日本時間5日)の本拠地・ホワイトソックス戦では「2番・投手」で渡米後初めて投打同時出場。初回の第1打席で特大の先制2号ソロを放ち、投げては5回途中7奪三振2安打1失点。3年ぶりの勝ち星をつかめなかったが、リアル二刀流で躍動した。二刀流復活のカギを握る投手は、昨季までと何が変わったのか。スタットキャストで剛腕の投球を紐解いた。【小谷真弥】

 パワフルな投球だった。大谷は初登板からエンジン全開。100マイル(約161キロ)超の剛速球を9球投げ、3回2死二塁ではイートンを渡米後最速タイ101.1マイル(約162.7キロ)で遊ゴロ。4回2死一、二塁ではロバートを3球三振に仕留めて雄叫びをあげた。5回途中で本塁ベースカバーに入った際に走者と交錯。まさかのアクシデント降板となったが、上々の今季初登板だった。

「全体的にはいい球はいっていたかなとは思うんですけど、やっぱり5回はもうちょっと。2死まで取っていましたし、ポンポンいっていれば、もうちょっと楽に試合を運べたかなと思います」

 キャリア最高レベルの投球だ。最速101.1キロ(約162.7キロ)だったフォーシームは平均98.1マイル(約157.9キロ)を計時。2020年平均93.8マイル(約151.0キロ)はもちろん、右肘手術前の2018年平均96.7マイル(約155.6キロ)を上回った。ボールの“キレ”に大きく影響するスピンレートは2449回転を記録。2020年2155回転、2018年2164回転を大きく上回る結果となった。初登板で奪った7三振はスプリット5球、スライダー2球だったが、これだけの球質ならフォーシームで空振り三振を奪う場面も見られそうだ。

2019年に手術した左膝に不安なし、体重102キロの肉体でシーズンイン

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