いきなりの右肩故障で前途は多難… NPB復帰目指す元阪神・伊藤隼太の今
「圧倒的な数字を出して分かりやすくアピールする」と決意を口にしていたが…
阪神を戦力外となり、今季から四国アイランドリーグplusの愛媛マンダリンパイレーツでプレーする伊藤隼太コーチ兼任外野手。3月24日の練習試合では今年初の本塁打を放ち、2011年に阪神ドラフト1位を勝ち取った長打力健在を披露した。しかし、スタメン出場を果たした3月27日のリーグ開幕戦で右肩を負傷。前途多難なNPB復帰への挑戦にファンの注目が集まっている。
若い選手全員がNPB入りを目指し奮闘する“独立リーグ”に身を置き、彼らの貪欲なハングリー精神に伊藤自身も奮い立たせられていた。入団会見では昨年、香川オリーブガイナーズからNPBへ早期復帰を遂げた歳内宏明投手(ヤクルト)を例に挙げ「圧倒的な数字を出して分かりやすくアピールする」と決意を表明していた。
歳内は2020年6月の開幕戦(コロナ感染拡大に伴い開幕を3か月順延)で、前年王者の徳島インディゴソックスを相手に被安打3、11奪三振で完封勝利。8月末までに9試合に登板し、64イニングで、3完封を含む5勝0敗、防御率0.42、76奪三振とまさに『圧倒的な数字』を記録した。
伊藤は開幕戦に「3番レフト」でフル出場。香川の開幕投手・近藤壱来の好投で、伊藤は1安打にとどまったが、積極的にバットを振り存在感をアピールした。独立リーグは開幕時点では、相手投手の映像資料などの情報が少ないことが多く、実際の対戦を通して相手の特徴を掴む必要がある。伊藤も「(対戦相手の情報を)メモしながら覚えていきながら。難しいけど『野球やっているな』と感じる」と振り返っていた。