阪神Women、対外試合初戦を飾る 元虎戦士の野原監督は安堵「勝ち切れてよかった」
3-2で大阪体育大学女子公式野球部に勝利した
2021年に始動した女子硬式野球クラブチーム「阪神タイガースWomen」が4月10日、初めての対外試合を行った。まずは5月に開幕予定の第12回関西女子硬式野球選手権ラッキートーナメント大会出場へ向け、実戦を重ねながらチーム強化に取り組んでいく。
大阪体育大学女子硬式野球部との対外試合は3-2で阪神が勝利した。2回裏に中江映利加捕手が三塁線を破るタイムリーを放ち、チーム初得点。「ちゃんと自分の持ち味のフルスイングが出せたかな」と笑顔を見せた。
同点で迎えた最終回には甲子園開幕戦となった6日の阪神対巨人で始球式に登場した植村美奈子がマウンドへ。10年間在籍した女子プロ野球ではクローザーを任されることがほぼなかったという植村は「前日に監督から伝えられ緊張したけど、甲子園での始球式で一生分の緊張をしたのでたいしたことはない」と話し、ベテランの風格を漂わせた。左腕の上村は女子プロ野球で2019年に最多勝利投手、最高勝率、最多奪三振に輝き、2015年とあわせてベストナインを2度受賞している。
元阪神の野原祐也初代監督は「初めての試合で手探りではあるが勝ち切れてよかった」と安堵の表情だった。初めて女子野球チームの監督に就任し、男子を指導・指揮するのとは違う難しさを感じている。女子野球ならではの雰囲気や試合への入り方、得点への貪欲さなど「勉強になりました」と語り、指揮官にとっても収穫の多い一戦となった。今後はコミュニケーションや連係を通しチーム力を高め、チームが試合で活躍することにより女子野球の発展へと寄与してく。
(喜岡桜 / Sakura Kioka)