楽天を「ホークスも怖いと感じている」 失速の昨季と“全然違う”と断言できる理由

ヤクルト時代に同僚だった石井監督の手腕も注目「長期的な視野でやれている」

 8年ぶりのリーグ優勝に向け、ライバルはやはりソフトバンクになると飯田氏は指摘する。4年連続日本一の王者に対し「なかなか先発が揃わない中、貯金を作っているのは、やはり底力がある。先発が揃わない分、後ろがしっかりしている。5回、6回まで粘って、終盤勝負という形ができている。まだ1軍で投げていない東浜や外国人選手などが入ってきたら、かなり手強いチームになると思います」と言う。

 楽天は昨季、9勝15敗とソフトバンクに大きく負け越し。今季初の3連戦でも2引き分けの後、敗戦と勝てなかった。それでも飯田氏は「昨年までの成績は全く関係ない」と不安を一掃する。

「(8-8で)引き分けた10日の試合でも、0-7から楽天が追いついて、一度はリードもした。ホークスも、今年の楽天はちょっと違うと感じたと思います。昨年よりも先発が揃っていること、さらに若手が伸びていることなど、何よりチームに勢いがあることが、ホークスも怖いと感じているのではないでしょうか」

 ヤクルト時代に同僚だった石井一久新監督の采配も、飯田氏は評価する。「昨年はケガ人が出たことで失速したが、今年は絶好調の茂木をソフトバンク戦で2試合休ませた。大きなケガをして長期離脱を防ぐためにストップをかける方向に持っていっているように見える。ホークスとの直接対決でそういったことができるのは、今年1年しっかり戦っていくぞ、という姿勢ではないでしょうか。目先の勝利ではなく、長期的な視野でやれていると思います」。今年のパ・リーグは「2強の争いになる」と断言。昨年までとは違い、楽天にとって王者ソフトバンクは脅威ではなく、互角以上の戦いが期待できそうだ。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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