たった一振りで「すぐにでも主軸打てる」 佐藤輝明の“活躍”見抜いた新庄氏の眼力
BC信濃-新潟戦で始球式を務めた新庄氏、自身初のGG賞グラブで登場
阪神や日本ハム、メジャーリーグで活躍した新庄剛志氏が18日、ルートインBCリーグの信濃グランセローズ-新潟アルビレックスBC戦(長野)で始球式を務めた。ド派手なゴールデングラブをはめ、マウンドから投球。イベント後には報道陣の取材にも応じ、春季キャンプで視察した阪神・佐藤輝明内野手についてあらためて絶賛した。
新庄氏は2月、テレビ番組の企画で阪神のキャンプ地を訪問。その際のことを思い出し、佐藤輝について「キャンプでひと振り、ふた振り見た時に、バットの軌道がものすごくいいから、この子はすぐにでもクリーンアップを打てるバッターになるっていうのは思いました」と評価した。
たった1スイング程度で見極めた眼力もさることながら、その“予言”通り佐藤輝はオープン戦から圧倒的な存在感を発揮。シーズンに入ってからも、横浜スタジアムで場外弾を放つなどここまでリーグ3位タイの5本塁打をマークしている。ただ、新庄氏は「本数の問題じゃない」と強調。「まずプロ野球でレギュラーを取ることはものすごく難しいこと。これをすぐ取っているのは素晴らしい」と語った。
この日は、始球式前にグラウンドでミニトークショーも行った新庄氏。会場の長野オリンピックスタジアムは、2004年のオールスターゲーム第2戦で「伝説のホームスチール」を決めた舞台であり「この球場にはたくさんの思い出がある。記憶が蘇ったというか、その記憶は一生忘れられない」と感慨に浸っていた。
今回の始球式は、新庄氏が2004年に日本球界へ戻った際に当時日本ハムのチーム統轄本部長として獲得に尽力した三澤今朝治氏が信濃の球団相談役を務めているのが縁で実現。サングラス姿の新庄氏は、自身がプロ3年目の1993年に初めてゴールデングラブ賞を受賞したとき実際のグラブを手に登場。投げ終わった後、そのグラブを試合で活躍した選手に贈呈すると宣言した。
(小西亮 / Ryo Konishi)