常識に捉われない練習方法 履正社女子野球部が他競技との交流を続ける理由

海外に多いシーズン制度による多競技掛け持ち 他競技から得られる相乗効果

 今回の合同練習では“道”の精神も学んだ。

「“例に始まり礼に終わる”の意味を理解し、試合前後の一礼を改めて大切にするキッカケにもなりました」

 日本では試合の始めと終わりに、両チームが向き合って一礼をする光景は一般的。対戦相手や審判など試合に携わる全ての人に対する感謝と敬意を表す意を込めて行われている。海外では一礼は行わないことがほとんどだ。剣道の稽古を通して精神面も成長することができた。

 橘田監督は前任校の履正社医療スポーツ専門学校でも、女子野球部員へバスケットボール部やサッカー部との交流の場を設けている。大学卒業後に在籍したオーストラリアのスプリングバル・ライオンズでの経験も影響している。海外ではシーズンオフに他の競技に取り組む選手が多く、現地で様々な競技を見てきたことも大きい。

「(マイナー競技という意味で)私たちは元々変わったことをしているんだから、練習方法も変わったことをしたいなと。今度はバレーボールへお邪魔したいですね。飛び込む練習をさせてもらいたいです」。

 常識に縛られない練習法を取り入れ、履正社女子野球部ならではの“野球道”を極めている。

(喜岡桜 / Sakura Kioka)

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