生命脅かす顔面死球も…投手は“無罪放免” 怒り狂う指揮官「退場になるべきだ」
156キロの速球が顔面を直撃して流血…投手は謝罪
選手生命を脅かしかねない危険なプレーをめぐり、指揮官が退場になる荒た試合が起きた。28日(日本時間29日)に行われたフィリーズ-カージナルス戦で、フィリーズの主砲ブライス・ハーパー外野手が顔面に死球を受けてそのまま交代するアクシデントが発生。ただ、当てたカブレラ投手は退場にならずに続投したことに、フィリーズのジラルディ監督は激怒。審判に抗議して退場になり、試合後も「退場になるべきだ」と怒りが収まらなかった。
6回先頭で打席に入ったハーパーは、カブレラが投じた96.9マイル(約156キロ)が顔面に直撃して転倒。鼻付近から出血した。さらに続く打者のグレゴリアスにも死球。審判はこの時点で両軍に警告を言い渡した。その判断に納得いかなかったようで、ジラルディ監督はベンチを飛び出して抗議。猛烈な剣幕で迫り、退場処分となった。
AP通信などによると、指揮官は試合後「彼(相手投手のカブレラ)が故意にぶつけたとは思っていない。そんなことは言うつもりはない。しかし選手の安全のために、彼は退場となるべきだ」と発言。警告を出した意図は理解しつつも「もし顔や肋骨にボールがぶつけられるようなことになれば、当てた投手は退場になるべきだろう? 本当に選手を守るためならそうする必要がある。彼はボールを制球できていなかった。退場になるべきだ」と繰り返したという。
一方、死球を与えたカブレラは「非常に申し訳なく思っている。改めて謝罪したい。彼が早く回復することを祈っている。今日起きてしまったことは、本当に申し訳ない。故意ではなかった」と謝罪の言葉を並べた。ハーパーは自身のインスタグラムで「大丈夫だよ」と投稿し、大事には至らなかったよう。ただ、主砲の選手生命さえも左右しかねない一大事に、指揮官は黙っていられなかったようだ。