開幕5戦5勝の巨人・高橋よりデータでは凄い…セイバー指標で選ぶセ月間MVPは?

3・4月の“月間新人王”は阪神・佐藤輝明ではなく…

 セ・リーグの月間MVPは今月12日に発表予定。ここでは、セイバーメトリクスの指標による3、4月の月間MVP選出を試みる。

【打者部門】
 打者評価として、平均的な打者が同じ打席数に立ったと仮定した場合よりも、どれだけその選手が得点を増やしたかを示す「wRAA」を用いる。各チームのwRAA上位3人は以下の通り。

阪神:サンズ8.64 マルテ7.48 糸原健斗6.31
巨人:ウィーラー11.55 坂本勇人8.93 梶谷隆幸5.20
ヤクルト:村上宗隆14.85山田哲人11.73 塩見泰隆6.33
広島:鈴木誠也13.08 菊池涼介9.51 羽月隆太郎4.56
中日:ビシエド2.14 大島洋平2.04 木下拓哉1.55
DeNA:佐野恵太7.88 牧秀悟7.63 オースティン2.58

 3、4月の打撃3部門のトップは以下の通り。

打率:菊池涼介.358
本塁打:村上宗隆、山田哲人10本
打点:岡本和真24打点

 菊池、村上、山田は、wRAAのチーム上位3人の中にいるが、岡本の名前はない。打点は前を打つ打者の出塁率に依存する指標で、セイバーメトリクスによる個人評価の観点とは違うということがわかる。ちなみに岡本のwRAAは2.67でチーム内でも6位となっている。

 3、4月で最もチームに貢献したことを示している選手は、ヤクルトの村上だろう。チームがコロナ禍で主力選手の離脱もあった中、全試合で4番として出場。10本塁打、長打率.703、OPS1.138、wRAA11.75でリーグ1位となり、山田とともにヤクルト攻撃陣の核として貢献した。出塁率.457もリーグ2位、打率.297もリーグ8位と好成績で、3、4月のセイバーメトリクス指標によるMVP打者部門に推挙する。

 ちなみに、“月間新人王”を設けるとしたら、DeNAの牧秀悟を推挙することになる。開幕から「3番・一塁」として、31試合中30試合にスタメン出場。本塁打6、OPS.859はチームトップ。打点22は村上宗隆と並んでリーグ2位。阪神のルーキーで出場機会の多い佐藤輝明や中野拓夢と比較しても、傑出している。

牧秀悟(DeNA):wRAA7.63
打席数126 OPS.859、本塁打6 打率.288 出塁率.333

中野拓夢(阪神):wRAA3.90
打席数56 OPS.871、本塁打0 打率.340 出塁率.411

佐藤輝明(阪神):wRAA1.70
打席数113 OPS.771 本塁打7 打率.245 出塁率.289

公式の月間MVPは5戦5勝の巨人・高橋らが候補だが…

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