将来のファンを“育成” 楽天が実施する子どもイベント「イーグルスキッズ」が好評

「アトラクションなども体験しながら野球観戦の楽しみを」

 こうした子ども向けのイベントを開催するにあたって、きっかけになったのは2016年に大きな観覧車とメリーゴーラウンドを目玉としたスタジアム隣接の「スマイルグリコパーク」が完成したことだ。2011年のボールパーク構想の一環で誕生したこのパークは、他球団にはないオリジナリティとファミリー層を意識した改革だった。以降、「野球を観に行こう」ではなく「スタジアムへ遊びに行こう」という呼びかけが、今日のイーグルスキッズの根幹にある。それはもちろん、“将来のファン”獲得のためでもある。

「ほかの施策としては、7年連続で東北のすべての新小学1年生にキャップ(野球帽)をお渡ししたり、毎年4月には中学生以下のお子さまを対象に試合の無料招待をしたりしています。まずはこういった球団との接点を増やして、『野球といえばイーグルス』と思ってもらえるようなところから始めて、実際にスタジアムに来て、アトラクションなども体験しながら野球観戦の楽しみを知っていただく。そして将来たくさん通っていただけるファンになっていただけたら」と岩崎さんは展望を語る。

「例えば小さい頃に野球観戦に連れて行ってもらったときに選手が活躍した記憶って、一生残ると思います。まずは来場いただき、お子さまに将来のファンになってもらう経験をしてもらいたいですね」。そのフックを作るのが岩崎さんたちゲストマーケティンググループの仕事だ。

 1日は田中将大投手が6回無失点の好投を見せたこともあり、岩崎さんの言うように子どもたちにとっても思い出深いイーグルスキッズデーになっただろう。田中の投球を生で見たということも、スタジアムの思い出とともに将来語り継いでもらいたいものだ。田中は2児のパパということもあり、キッズたちの熱視線が集まるこの日を少しは意識をした……のかもしれない。そんな思いを馳せた今年のイーグルスキッズだった。

2021年6月27日(対ソフトバンク戦)にてキッズナップサックをプレゼント
詳細は公式ページにて

(「パ・リーグ インサイト」海老原悠)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY