連続被弾レアードに「ボール球4つ内角に投げろ」 鷹・工藤監督が出した“指令”のワケ

「レアードの時に『ボール球4つインサイドに投げろ』って言ったんですけど」

「3打席目、レアードの時に『ボール球4つインサイドに投げろ』って言ったんですけどね」

 おそらく工藤監督は武田に打者に向かっていく姿勢と、その思い通りのボールを求めたかったのだろう。初球は要求通り、145キロの真っ直ぐをインコースへと投げ込みボール。だが、2球目、武田が投じたボールは甲斐の構えたインコースから大きく外れて真ん中高めへと向かった。

 結果的には打ち損じの二飛に終わったものの、指揮官は「それが真ん中高めでしょ。打たれはしなかったですけど、自分の気持ち、思いっていうのが、持っていないとは思わないけど、勝負するんだという思いがないと難しい」と不満げな表情を浮かべていた。

 もちろん、この日は苦手の二木の前に沈黙した打線も大きな敗因ではあった。初回先頭の周東が中前安打を放ったものの、5回までに放った安打はこの1本。6回に周東の四球、牧原大の右前適時打で1点を返したが、反撃がこれだけでは正直寂しい。内外、高低としっかり丁寧に投げ分けていた二木の術中にハマった形だった。

「投手の立ち上がりは制球が安定しないとかあるんで、そういうチャンスはモノにしていかないと、とは思いますけどね。僕自身も受け止めて対策を考えていかないといけないのかなと思います」と工藤監督。6カード連続勝ち越しなしとなり、この間は5勝9敗2分け。投手が踏ん張れば打線が援護できず、打線が打っても投手が崩れるという、なんとも歯車の噛み合わない戦いが続いている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY