大谷翔平は「思ったような球速の球ではなかった」 敵将も感じ取った“変わり身”

「2番・投手」で先発出場したエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】
「2番・投手」で先発出場したエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

速球は153キロ止まりもカットボール効果的、敵将「あの子は競い合った」

■インディアンス 3ー2 エンゼルス(日本時間20日・アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手は19日(日本時間20日)、本拠地のインディアンス戦で「2番・投手」で4度目の投打同時出場した。投球では4回2/3で5奪三振5安打2失点と好投したものの、今季2勝目はお預けに。フォーシームの最速は95.3マイル(約153.4キロ)止まりと球速低下が目立ったが、敵将は「非常に上手く投げ抜いた」と脱帽した。

 初回2死二塁からレイエスの左翼線適時二塁打で先制点を献上。2回1死から四球を与えたものの、2者連続三振と寄せ付けなかった。1番打者から始まった3回は7球で3者凡退に。4回は左翼線への二塁打を浴びてピンチを作ったが、後続を3人で仕留めた。1点リードで迎えた5回には先頭のバウアーズに中越えソロを被弾して同点に。この回途中でマウンドを降り、右翼に回った。

 本来のスピードボールが影を潜めた点について、大谷自身も試合後「真っすぐがいかないなという感じでしたね。その代わりにカットが良かったので、多めに投げただけかと思います」と発言。故障の心配に対して質問が飛ぶと「ないと思いますね」ときっぱり否定した。

 マウンド上での試行錯誤は敵軍も感じ取っていた。AP通信でエンゼルス番を務めるグレッグ・ビーチャム記者によると、インディアンスのテリー・フランコーナ監督は「思っていたような球速の球を投げてこなかった。エンゼルスのダグアウトに目をやると、たくさん話し合っているのが分かった」とコメント。それでも5回途中まで投げたことに「あの子は競い合った」と指揮官として称えた。

 この日はマウンドだけでなく、打席でも試行錯誤の奮闘。1点を追う6回先頭、内野シフトで大きく空いた三塁前へ打球を転がすバント安打を決めた。6試合連続安打は今季自己最長タイ。3打数1安打で打率.272となった。たとえ本調子でなくても、大谷は相変わらず周囲を驚かせる姿を見せた。

(Full-Count編集部)

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