パ・リーグ単独首位で交流戦へ 鷹は“キューバ危機”をどう乗り越える?
7、8回を任される投手たちが交流戦の鍵を握る?
森が戻ってくるまでの間、9回にクローザーを任されるのが岩嵜だ。この日の9回登板は、交流戦を見据えた上での“予行演習”。勝ち試合の9回のマウンドに一度、上げておきたかったということ。翌日から不在となるモイネロも“最後に”使っておきたかった。
「みんなで埋めるしかないですね。特定の誰かではなく、7回、8回は3、4人でいってもらうことになると思います。順番を入れ替えたり、というのもあると思います」
この日の試合後、工藤監督は交流戦での勝ちパターンについて、こう思いを巡らせた。鍵を握るのが、9回の岩嵜まで繋ぐ7、8回。ここを任される投手は嘉弥真新也投手、泉圭輔投手、津森宥紀投手、そして板東湧梧投手の4人になりそうだ。
“左キラー”の嘉弥真だが、この日も抑えたように右打者相手でも成績は悪くない。泉はここまで防御率0.96、津森も同2.30といい投球を見せている。右肘手術から復帰した板東はまだ今季の1軍登板は2試合ながら、首脳陣からの期待も大きい。この4投手を相手の打順の巡り、その日の状態などを見極めた上で臨機応変に送り込んでいくというのが基本策となりそうである。
セ・リーグ球団との交流戦は、一歩間違うと、リーグ内で大きく取り残される危険性をはらんでおり、取りこぼしは命取りになる。2年ぶりに開催される交流戦。ソフトバンクのリリーフ陣の働きに注目したい。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)